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子犬にワクチン接種は必要?ワクチンの種類から注意点まで紹介

ゴールデンレトリーバーの子犬

子犬をお迎えしたら、早くお散歩に連れて行ってあげたいですよね。しかしその前に、愛犬を感染症から守るワクチンの接種や、必要であれば去勢手術をしなければなりません。

今回は子犬の時期から必要なワクチンについて、種類や接種時の注意点まで詳しく解説します。さらに、ワクチン接種のスケジュールやいつお散歩に行けるかなど、気になる点をまとめて紹介します。子犬のワクチン接種について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

子犬にワクチンはなぜ必要?

犬はさまざまな感染症にかかりやすい動物です。とくに生後1ヶ月半~3ヶ月ごろの子犬は、母犬の初乳から受けた免疫が徐々に減っていきます。そのため感染症から守るために、ワクチン接種をしなければなりません。

生後2ヶ月の子犬をお迎えした場合、必要なワクチン接種の回数は4回です。愛犬を病気から守るためにも、ワクチン接種は必ずしましょう。

 

犬のワクチンの種類

犬のワクチンは、大きく分けて狂犬病ワクチンと混合ワクチンの2種類です。狂犬病ワクチンは、その名の通り狂犬病を予防するワクチンのことで、法律によって接種が義務付けられています。

対して混合ワクチンは、コアワクチンとノンコアワクチンを効果的に組み合わせたものです。2種混合から11種混合までの10種類あり、それぞれ予防できる感染症が異なります。

ドッグランやペットサロンなど他の犬と接する施設では、混合ワクチンの証明書を求められることがあります。ワクチンの種類を把握して、対応できるようにしておきましょう。

狂犬病ワクチン

狂犬病は、犬も人も発症したら100%死にいたる恐ろしい感染症です。日本では1957年を最後に、国内感染による狂犬病患者は確認されていませんが、世界では年間3~5万もの人たちが亡くなっています。

狂犬病に効果的な治療法はありませんが、ワクチンを接種することで予防することが可能です。飼い主さんは毎年4月~6月の狂犬病予防注射期間内に、飼い犬にワクチン接種を受けさせることが義務付けられています。

 

コアワクチン

コアワクチンは、致死率が高く、感染力の強い危険な感染症に対して接種するワクチンです。犬ジステンパー、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染症、犬パルボウイルス感染症などを予防できます。

とくに犬ジステンパーは子犬が感染すると重症になりやすく、死亡率が高い感染症です。コアワクチンは狂犬病ワクチンのように義務化されてはいませんが、すべての犬にワクチン接種が推奨されています。

 

ノンコアワクチン

ノンコアワクチンは、コアワクチンの感染症ほど危険性はないものの、通常よりもリスクの高い感染症を防ぐためのワクチンです。犬パラインフルエンザ、犬コロナウイルス感染症、犬レプトスピラ感染症などを予防できます。

通常よりも感染リスクの高い多頭飼いの場合は、動物病院で接種をすすめられる場合があります。獣医さんと相談しながらノンコアワクチンの接種を検討しましょう。

 

ワクチン接種のスケジュール

子犬は母犬の初乳によって免疫をもらいますが、生後1ヶ月半~3ヶ月ごろになると徐々に効果が減少します。そのため、最初のワクチン接種は生後2ヶ月ごろがタイミングです。

子犬を迎える際は、ワクチンを接種しているか、またどんな種類のワクチンをいつ接種したのかを確認しましょう。以下に、生後期間から見た子犬のワクチン接種のスケジュールをまとめました。

・生後2ヶ月目:混合ワクチン接種1回目
・生後3ヶ月目:混合ワクチン接種2回目
・生後91日以降:狂犬病ワクチン接種
・生後4~5ヶ月目:混合ワクチン接種3回目
・生後1年目以降:年1回の混合ワクチン接種・狂犬病ワクチン接種

子犬の間に4回、生後1年目以降は狂犬病ワクチンは年に1回、混合ワクチンは1年~数年に1回、継続して接種します。

なお、混合ワクチンと狂犬病ワクチンは同時に接種できません。混合ワクチンを先に接種している場合は、1ヶ月以上空けてから狂犬病ワクチンを接種します。狂犬病ワクチンを先に接種している場合は、1週間以上空けてから混合ワクチンを接種しましょう。

どちらを先に接種するかは、獣医さんと相談して決めることをおすすめします。

 

子犬のお散歩デビューはいつ?

飼い主さんのなかには、「何回目のワクチンでお散歩デビューできるの?」といった疑問を持つ人もいるでしょう。

かわいい愛犬を早くお散歩に連れて行ってあげたい気持ちはわかりますが、免疫力が弱い子犬の間は感染症にかかりやすくなっています。獣医さんと相談しながら、お散歩デビューの時期を決めてあげましょう。

一般的には、お散歩デビューは最後のワクチン接種の2週間後からが理想です。しかし犬は、生後4ヶ月を過ぎると初めての出来事に慣れにくくなります。「子犬は生後3ヶ月くらいにお散歩デビューしておくべき」といわれることも少なくありません。

その場合は直接地面を歩かせることは避け、抱っこして散歩してあげましょう。少し外の世界に触れることでも、さまざまな刺激を体感できます。抱っこ散歩をする場合は万が一のことに備えて、リードやハーネスをつけると安心です。

 

ワクチン接種で注意すること

犬は、ワクチンを接種することで体調を崩す場合があります。ワクチン接種の前から愛犬の様子を観察してあげましょう。

ワクチン接種前

ワクチン接種前は、シャンプーなどの犬が疲労・ストレスを感じてしまう行動は控えます。来客も興奮してしまう場合があるため、なるべく普段通りに過ごすことが大切です。

また、体調が優れない場合はワクチン接種を見送りましょう。人と同じで、健康に問題がある場合は無理にワクチンを接種してはいけません。

 

ワクチン接種当日

ワクチン接種当日は、愛犬が元気かどうかを確認してから病院へ向かいましょう。もし以前にワクチン接種で副作用などの反応が出たことがある場合は、診察の前に獣医さんに伝えます。ワクチンを接種した当日は、シャンプーや激しい運動などを避けておく方が無難です。

 

ワクチン接種から2~3日後

ワクチンを接種してから2~3日の間は、過度なストレスがかかることは控えます。もし体調が悪くなった場合は、すぐに動物病院で診察してもらいましょう。

 

ワクチンアレルギーには要注意

まれにワクチン接種後にアレルギー反応を起こす場合があります。よく発症するのが顔面腫脹です。眼や口の周りがパンパンに腫れ、痒みが発生します。アレルギーは遅いと半日ほど経ってから現れる場合があるので、ワクチンはなるべく午前中に接種しましょう。

また、非常にまれにアナフィラキシーショックという、命にかかわる重篤なアレルギー症状を起こす場合があります。アナフィラキシーショックは接種後20分以内に発生するので、ワクチン接種後はしばらく病院内や病院の近くで様子を見てあげましょう。

 

まとめ

犬は感染症にかかりやすい動物なので、ワクチン接種は必須です。狂犬病ワクチンや混合ワクチンを計画的に接種できるよう、獣医さんと相談しながらスケジュールを組みましょう。

また、ワクチン接種日の前後はなるべく過度な運動を避け、ストレスを感じさせないようにすることが大切です。まれに重度のアレルギー反応が出る場合があるので、初めてワクチンを接種する際はとくに、注意深く様子を見てあげましょう。

かわいい愛犬を感染症から守れるワクチンは、心強い存在です。子犬の時期から計画的に接種し、愛犬の健康を守りましょう。

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